ザ・SPIKE メーン 第9話「接触」

レゴのミニフィグで、ストーリーを書いています。


No.5のすぐそばに現れた『暴走体』は、まだこちらには気付いていない。

No.5も、ただならぬ殺気を感じた。


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女性被験者を振り払い、No.5は夢中で走った…


前方には、床下点検用のハッチが見える。

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No.5「あれさえ開く事が出来れば…」



ガタン…

突然、目の前にあるハッチの蓋がわずかに開いた…


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No.5「チッ、新手のゾンビかよ…」

しかし、そこに現れたのは、特殊装備を身につけた女だった。

メリッサ「早く、急いで!」



ザ、ザ、ザ、ザ… 迫る女性被験者。


No5は、少しためらったが開いたハッチに滑り込んだ。

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バタン 勢いよく閉まるハッチ…



中は真っ暗で何も見えない。




No.5「お前は、何者だ!」

メリッサ「シッ!静かにして…」


ハッチの蓋付近で、No.5を見失った女性被験者がうろうろしているようだ。

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しかし、しばらくして女性被験者の気配が急に無くなった。


グオオオオォ…

暴走体の雄叫びが響く。

息を圧し殺す二人…

No.5(頼む、向こうに行ってくれ…)

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30分ぐらい経過しただろうか?
その時間は、あまりにも長く感じた。

No.5達の頭上にあった、暴走体の気配はついに消え失せた。

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メリッサ「こんな怪しい施設で、いったい何をしていたの?」

No.5「あんたこそ何をしていたんだ?」

メリッサ「極秘任務。あなたには関係ない…」

No.5「俺は…記憶がない、人間に会うのもあんたが初めてだ」

メリッサ「変なヘルメットをしているのね…」

No.5「起きたら、防護服を着てヘルメットを被れと…」

メリッサ「誰に?」

No.5「スピーカーの声が…確か…ヘルメットの事はスパイクギアとか言っていた」

メリッサ「スピーカーって、相手の顔も分からない?」

No.5「分からない、命令してくるだけだ…きっと何処かで監視している。あとは、あのゾンビ達に出会った」

メリッサ「スパイクギア、ゾンビ達…謎ね」

No.5「今も監視されている。俺の事をNo.5、被験者と言っていた」

メリッサ「あなたの記憶が無いのは、意図してここへ連れて来られたからかも」

No.5「この俺が…何のために?」

メリッサ「…取り敢えず、あなたは監視されているかもしれないけど、スピーカーの主に私は見つかっていないみたいだし、しばらくは別行動をするわね」

No.5「ああ、分かった。お互い生きていたらまた何処かで会おう…おかげで助かった」

メリッサ「これ、使って」

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No.5は、斧とハッチを開けるバールをメリッサから受け取った。

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さっきの揉み合いで、武器になる短剣は落としてしまったらしく、これを装備する事にした。

振り返ると、メリッサはすでに居なくなっていた。




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意を決して、No.5はハッチに手をかける。






ふたたび、非現実的な世界へ…




続く